重版出来「わたしは、あなたとわたしの区別がつかない」

　「わたしは、あなたとわたしの区別がつかない」重版出来！

　これ、なんて読むかわからなかった。教わったんだけど、何度も忘れて「じゅうはんでき」って読んじゃう。一回思うと、なかなか頭の中が修正できない。「じゅうはんしゅったい」覚えよう。

　売り切れた時は、嬉しさと寂しさが入り組んでいて、どっちなのかわからなくて困った。本屋さんに行って検索用のパソコンで探すと、「在庫無し、入荷未定」となっていた。わたしの椅子がなくなったと思った。嬉しさが、どんどん寂しさに負けて行った。

　本屋さんのわたしの居場所が戻ってきました。自閉症のわたしの取扱説明書です。

　一番最初は、売れなくて本屋さんから返品されたらどうしようって思っていた。それが2版が出るなんて嘘みたいだと考えます。担当の編集さん、ありがとう。買ってくれたみなさん、ありがとう。感想をくれた皆さん、ありがとう。

　この本のおかげで、わたしの世界は広がった。学校の行き帰りに、お子さん連れの方から「自分の子供も似てるのだ」と声をかけてもらったりもする。大丈夫です、わたしは元気に生きているよと伝えたい。大丈夫じゃないけど、大丈夫。

　読んでくれたら嬉しいです。感想くれたら、すごく嬉しい。いつもみなさんありがとうございます。

　ちょっと寒い日にもふもふもの部屋着を着て、今日の日を考えながらわたしの椅子に座って、重版出来の報告を書く。