異彩を放て

1月31日。異彩の日。異彩を放て。

 僕の身体は先日、12歳になった。それを聞いて、親と一緒に拍手をした。こないだまで11歳だった。やっと12歳。ホルモン異常である。通常より進行は遅いけど、僕は成長している。

 学校に居ると、僕は高校一年生の教室にいなければならない。実際は2008年産まれの16歳であるからだ。ちなみに普通の高校である。普通に僕を混ぜる。赤い金魚ばかりの水槽を頭に浮かべてみる。そこに一匹だけ違う色の金魚がいる。そんな様子を考える。

 女子も男子も全員が僕よりも背が高い。高校一年生というと、かなりみんな立派に大きい。そこにやっと身体は12歳の僕が居る。目立ちたくなくても、僕を探すのは簡単だと思う。

 先日は、男なのか、女なのか?と聞かれた。性別はしっかりと男性である。どんなつもりで聞いているのか。だがしかし、謎に思うのも無理もないと考える。僕はまだ髭も生えていない。12歳と考えてもまだ幼い。可愛いものが好きだから、持ち物も男子の雰囲気がない。

 去年の文化祭では、クラスで演劇をやった。僕らのクラスの演目は「名探偵コナン」だ。「主人公の工藤新一が、薬を飲んだことで子どもの姿になる」ここまで書いたらお分かりだろうか。僕はコナン役をやらせてもらった。僕ほど、コナンが似合う身長の16歳もなかなか居ないと自負する。(僕に役をありがとう。)

 ということで、悪いことばかりでもない。

 ついでに僕は自閉症でもあるので、行動も人と違ってしまう。喋るべきではないタイミングで、喋ってしまう。周りが何をやっているか見ていない。だから違うこともしてしまう。目立たずに生活しにくい。

 「異彩」

 目立つことで、痛い目にも合う。せっかく目立ってしまうなら、コナンをやって拍手を貰えた方がいい。それは僕だけでなく、誰でもそうだろう。違うことが、明るい色になるといい。1月31日。イサイ。この言葉で、日にちで、人と違うことが、力になるといい。明日が晴れであると嬉しいみたいに、すごく普通にだ。

午後9:45 · 2025年1月31日 Twitter X